蜘蛛は虫系のモンスターと似て非なるものであるが、それら虫系に比べて比較的、外殻が薄い。 マルカスはカイトシールドで敵をいなしつつ、メイスで叩き潰していき、サキリスは器用に槍を使って、蜘蛛を貫いていく。ファイア・エンチャントで熱を持った槍が貫き、または蜘蛛を払いのける。 アーリィーはエアバレットで、蜘蛛の頭を的確に潰していく。その彼女の背中を守るようにユナがいて、ファイアボールの魔法で周囲を焼きつつ、大蜘蛛の数を減らしていった。 ベルさんは黒騎士形態になり、俺と共に最深へと魔物を切り裂きながら進む。 「あの糸の中に、冒険者がいると思うか?」 「わからないから、行ってみるんでしょうが!」 俺は右手の古代樹の杖を振るい、立ちふさがったジャイアントスパイダーの頭を潰すと、その胴を踏み台として跳んだ。左手に魔力の壁を形成、それをなぎ払うように振るえば、見えない魔力の壁に複数の大蜘蛛が巻き込まれ、壁にぶつかり潰れた。 ![](https://img.altema.jp/houkaistarrail/kakudaiyou/syuzinkou02.jpg)